dima
  • Tôt le Matin Boulangerie

    JP
    愛知県名東区一社における「トレマタンブーランジェリー」というパン屋さんの計画。 フランス語で「Matin」は朝を意味し、「Tôt le Matin」は早朝を意味する。MatinのMをモチーフとしながら、小麦の穂であったり、日の出の山の稜線であったり、フランスパンのクープであったりと、外壁の斜めの格子のシルエットが色々な要素を連想させながら、店と人々を繋いでいくような思いを込め外観デザインに落とし込み、この店のアイコンとした。シンプルでクールな空間でありつつ、日本の社寺仏閣の精神性を感じられるような空間だと嬉しいというご希望があったので、内部のレイアウトは売り場から厨房の入り口がシンメトリーに向かいあう構成とし、厨房をシンボリックに神格化させるような強調をして、あたかも伊勢神宮の御正宮で神様と向き合うような緊張感を生むようなものとした。そんな中、工事項目を最小限に抑えるため、作るものも最小限に抑え、具体的には厨房と売り場を間仕切る壁、パンのディスプレイテーブル、内外の間仕切壁と入り口扉のみ製作し、壁は既存仕上げを剥がしてコンクリートをあらわしとし、天井は売り場の既存天井材を一部分だけ剥がして下地の軽量鉄骨を残した意匠として高さ方向の抜け感を演出した。やわらかなペンダント照明や植栽は、そんなクールなインテリアを中和する存在として配置しており、主役であるパンが入ることで空間のバランスがとれる。 少ない手数でありながらも、しっかりとしたお店のオリジナリティを生むことを意識しつつ、一日の始まりである朝に美味しいパンを提供したいというオーナーさんの思いを実現できるような、始まりのきっかけとなる器を目指した。
    EN
    Photo / Toshiyuki Yano
    Contractor / Kikuhara